運命の人 (1~4) 読みました2009年09月06日

新聞記者の弓成は外務省の事務官三木昭子から
沖縄返還に際しアメリカと密約があった極秘文書を入手する。
大スクープと思われたこの事件は 「情を通じ」と
スキャンダラスに報道され三木は逮捕、
弓成も「そそのかし罪」で有罪となる。
1971年の 外務省機密漏洩事件を描いた ノンフィクション小説です。

「報道の自由は」「国家機密とは」色々なこと考えさせます。
その後 アメリカで 公文書が公になったり 日本の当時の局長も
密約があったことを認めている
衆議院選挙最中 テレビでの党首討論の時 
麻生総理が「日米の間には密約はなかったと聞いている」と
シラッした顔で言い切ったので 唖然としました。
今の政府は いまだに密約は認めていないのです。
この本に 国民は知る権利がある。何事も情報公開は必要である。
また  戦争は二度としてはいけないという 
強いメッセージを感じました。

山崎豊子は 今年85歳 多数の方を取材し、
参考資料を100冊以上読み 
書き上げた4冊の大長編小説 その情熱に頭が下がります。