人生の使い方 (平 安寿子)2011年04月24日

香織は平凡な主婦、趣味のフラダンスが最大の息抜きだ、
仕事人間の夫洋介の退職後を心配し 渋る洋介をカルチャーセンターのお試し講座に連れて行くが、、、、、

平 安寿子の小説は 中高年に応援歌を歌ってくれるようで心地よい。
少しマンネリのところもあるが
「主婦にとってはね、無心になれるこそが酸素ボンベなの。
子育て。受験戦争。旦那と子供の問題。更年期。親の介護。
次から次に嵐がやってくる。気持ちをゆるめる場所がないと、
すぐ追い詰められちゃうのよ」
「ゆるいのが一番だ。ぴりぴりせず、楽にニコニコ暮らしていきたいだけだ」 うん そうだそうだと頷きたくなるフレーズがいっぱい詰まっている。

川上弘美の小説に 「小説って何が面白いの?」と夫が聞くと
「なんかこう 知らない人が知らないことしてるのに 
だんだん親しい感じになっていくのが面白いのかなー」
と妻が答えるという場面がありました。
平さんの本を読むとこの言葉を思い出します。けなげに生きている主人公に自分を重ね合わせ 私もそうだったわ(少し過去形)
 がんばってとエールを送りたくなります。

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